payasamhanakoの日記

インド映画とNetflixの感想。ICSIの備忘録。

Dharam Sankat Mein(邦題:信じる心、危機一髪)

「Dharam Sankat Mein(邦題:信じる心、危機一髪)」

《あらすじ》

ヒンドゥー教徒として育った男は、とあることから実は自分が養子で、父親はムスリムであったと知る。実の父が入院しているという病院へ行くと、ムスリムになってから出直してこいと言われ… 

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ヒンドゥー教徒とは、ムスリムとは、信仰とは何なのか、男の宗旨替えを通して考える。

OMGと製作陣が同じよう。OMGと根本にあるものは同じだけど、この映画ではヒンドゥー教イスラム教がメインに描かれていた。


Paresh Rawalがまたいい味を出してる。ジュガールというかとんちというか、機転を利かせて難を逃れる役が本当に似合う。相手を小馬鹿にしたような態度や本当に驚いたような顔、全てが魅力的な演技。

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ボリウッド映画では、ほとんどの登場人物がヒンドゥー教徒として描かれているように思う。目上の人への挨拶、登場人物の衣装、結婚式、困った時の神頼み、歌詞にもヒンドゥーの神様の名前があがる。そのため、ボリウッド映画をみているだけでもある程度はヒンドゥー教徒とはどういう挨拶をするのか、どういうお祈りをするのか、どんな神様がいるのかなどを知ることができる。

この映画ではヒンドゥー教徒からムスリムへの宗旨替えが描かれており、ムスリムの挨拶、お辞儀の作法、発音やイスラムの5つの義務などについて主人公と一緒に少しだけ知ることができる。これがとても新鮮で面白かった。

特にムスリムの挨拶において「アッサラーム・アレイクム」と言われたら「ワレイコム・サラーム」と返すことについて、「どうしてナマステと言われたらナマステと返すのにこっちは同じじゃないんだ?」と主人公が疑問に思うシーン。これがとても面白かった。


序盤に主人公がヒンドゥー教の導師から「真実は正しいのだ」と言われるシーンがある。この直後にまた「正しいものは真実だ」と言われる。これを踏まえて主人公が「真実なのにどうしてわたしは正しくないのですか?」と導師へ問いかけるシーンがある。

また、ムスリムによるテロがあった夜、主人公がムスリムの友人の元へ行くと「何かテロがあるたびに我々が責められる。なぜ生まれた瞬間からそこまで我々を嫌う?」と友人が問いかけるシーンがある。

こういう真っ直ぐな台詞が多いのもこの映画の魅力の1つだと思う。人間を宗教でくくって、マイナスの先入観を持って関わることはおかしいことだとみんな理解しているからこそ響く言葉だと思う。