payasamhanakoの日記

インド映画とNetflixの感想。ICSIの備忘録。

The Karma Killings(邦題:カルマ・キリング)

「The Karma Killings(邦題:カルマ・キリング)」

〈あらすじ〉

2005年ウッタルプラデーシュ州ニューデリー 近郊のニタリ村で2年に渡り数十人もの下層階級の子供達が行方不明に。村で悪い噂の立つ実業家とその使用人が容疑者として挙げられた。地元警察やCBI、家族、弁護士、マスコミなどの証言をもとに連続殺人事件の裏を描く…


第1章 捜索

事件が明るみに出始め、子供達の捜索が始まった。地元警察はニタリで子供が相次いで失踪した地域を特定し「ブラックホール」と呼んだ。失踪した子供は女児の方が多く、警察はポン引きになりすまし売春宿を一斉摘発した。しかし、そこで働く子供の中に誘拐された子供はいなかった。


第2章 強迫観念

捜査が進み、実業家パンダーの使用人コーリが容疑者として挙げられた。すると、日常的にコールガールを呼んでいたパンダーも同時に容疑を疑われ始めた。人々の興奮はエスカレートし、パンダーが事件に関与していると信じて疑わない。


第3章 取り調べ

地元警察の尋問によりコーリは子供達の殺害を認める。犯行動機は「かわいかったから自分も欲しかった」。初めに殺害したのはパンダーがいつも呼んでいたコールガールであった。コールガールに性行為を打診し断られたコーリは彼女を殺害後屍姦した。コーリはパンダーがコールガールを呼ぶことを快く思っていなかったがこのような犯行に及んだこともわかった。また、他の子供達も同様に殺害し一部の死体は調理して食べたと話した。


第4章 怒り

このような異常で類を見ない事件は誇張して報道されると弁護士は危惧していた。メディアが騒ぎ立てると捜査や弁護が思うように行かなくなる。コーリだけが逮捕されるよりも裕福な実業家が逮捕された方が話題性があった。コーリの供述が明らかになり、パンダーも逮捕されると被害者家族は怒りに任せパンダーの自宅を破壊した。パンダーの家族はニュースで事件が自宅で起きたことを知り、彼の無実を主張する。CBI(中央調査局)が更なる調査を開始する。


第5章 コーリという人物

コーリはEDなどの性機能障害を持っていた。性的欲求はあり次第に妄想に取り付かれるようになった。女性が白いサリー※1 を着て会いに来る妄想を繰り返すようになってから自身の殻にこもるようになった。逮捕後催眠分析による自白で、コーリには①外交的②内向的③主人パンダーへの激しい怒りという3つの気質があり、事件は③の怒りをコントロール出来なくなり感情が爆発した結果起きたものだということが明らかになった。


第6章 裁判

パンダーは実際には殺人に関与しておらずでっち上げであると家族やCBIは主張した。しかし、警察の調書が根拠に基づかないものである場合が多いため、インドの司法では「有罪な気がしたら有罪になる」ことが常であった。事実はどうあれ全ては司法により決定されるのであった。


第7章 死刑宣告

CBIの調書ではパンダーは全ての事件当日に現場にいないことが明らかにされた。しかしCBIの調査は携帯のGPSによる位置情報を根拠にしており、これではアリバイ作り※2 が可能となると指摘され法廷でパンダーは有罪判決を下された。


第8章 パンダーは知っていたのか?

パンダーについては有罪であることが報道されていたが、コーリの供述内容や事件の被害についてをパンダー本人が知っているかどうかは不明であった。自宅で起きていた事件をパンダー本人が知らないはずがないとする世間の声が大きく、パンダーが無実であると考える者はごく一部であった。


第9章 闘い

パンダーが司法や世間から罪人扱いをされることについて彼の家族は納得がいかなかった。司法で有罪判決とされたものの、パンダーは釈放された。パンダーと彼の家族は世間の目と闘いながら生きることを決めた。一方被害者家族もパンダーが釈放されたことに納得がいかなかった。事件に関わる人間がそれぞれの立場で葛藤し闘いながら生きる。


※1 インドでは白は不幸や死を意味する。

※2 事件当日とは子供が失踪したと届け出があった日とされ殺害日とは断定出来ない。パンダーがこの日に現場にいなくとも、コーリに子供を監禁させていた可能性もあり、事実と断定出来なかった。

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全9章立てのドキュメンタリー。一つ一つが簡潔にまとまっていてとてもわかりやすくサクッとみられる。

使用人はスリンダー・コーリ、実業家はモニンダー・パンダーがフルネーム。

連続誘拐殺人、食人、屍姦と盛りだくさんな事件でインドでも類を見ない事件だったそう。こういう事件って報告がないだけでもっとたくさんありそう。挿入されていたアニメの絵が気味が悪かった。