TIFF2018 世界はリズムで満ちている(原題:Sarvam Thaala Mayam)
TIFFへ行ってきた。すっかり存在を忘れてて一番みたかったイスラエルのコメディ映画「テルアビブ・オン・ファイア」のチケットを取り損ねてしまった。
もう一つみたかったインド映画「世界はリズムで満ちている」はギリギリチケットを取ることができた!
「世界はリズムで満ちている(原題:Sarvam Thaala Mayam)」
〈あらすじ〉
ヴィジャイの追っかけをしているピーターはダリットの出自。父はムリダンガム職人であり、ピーターは幼い頃から音楽に親しんでいた。ある日父に頼まれムリダンガムの巨匠アイヤルのもとへ楽器を届けに行き、彼の演奏を間近で目にしたピーターはムリダンガムの虜になる。熱意を伝えアイヤルのもとに弟子入りし修行に励む日々。アイヤルの一番弟子マニはピーターが贔屓されることを良く思っていなかった。マニはピーターへの指導方法についてアイヤルと揉め、追放されてしまう。これを逆恨みしたマニはオーディション番組のMCを務める姉と画策してピーターを陥れることに…
Vijayファンということだけが取り柄で他には何もない青年がムリダンガムの演奏に魅了され芸術家として成長していく物語。伝統音楽を継承していくことの難しさやカースト制度についてが話の芯にある。TIFF上映が決まった当初はインドでの公開が先という予定だったけど、インドでの公開が延期になり結果TIFFでの上映がワールドプレミアになったそう。
前評判どおりに本当に音楽が良かった。終盤のセッションでは鳥肌が立った。パーカッション奏者はたまらないんじゃないだろうか。
序盤はVijayファンとしてのピータルを描き、Mersal公開で湧く様子が描かれていてICWでVijayを知ったわたしもテンションがあがった。上映後の質疑応答で監督からお話があり、全く打楽器を演奏したことのない主人公がムリダンガム奏者になるのは不自然だけど、ムリダンガム職人を父に持ちVijayファンとして映画公開時などに太鼓を演奏し盛り上げてきた経験のあるピータルがムリダンガム奏者になるというのは自然な流れだと考えての設定だったよう。
ピータル役のG.V.Prakash kumarは本作の音楽を担当したA.R.Rahmanの親戚。フレッシュで可愛らしい笑顔がとても魅力的だった。コーヒーショップで喜びに満ち溢れてるピータルの表情がキラキラしていてとても印象に残ってる。ピータルが自分の音楽を探す旅のシーンもとても良かった。
ギリギリでチケットを取ったから右端の席に座っていたんだけど、画面の右端に日本語字幕が出てたからものすごく疲れた…。いい教訓になったので今度から真ん中が埋まってたら左側の席をとろう。良い席でもう一度じっくりみたい。