はな子日記

インド映画とNetflixの感想。ICSIの備忘録。

ガザの美容室(原題:Degrade)

ガザの美容室(原題:Degrade)」

〈あらすじ〉

美容室を舞台に戦時下のパレスチナ自治区ガザで生きる女性達の日常を描く。

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パレスチナ、フランス、カタール合作映画、監督はガザで生まれた双子の男性Arab NasserとTarzan Nasser。平和な日本でのうのうと暮らしておいて何を言ってるんだと当事者からは思われてしまうかもしれないけど、ガザに住む女性を体験した。美容室の中での女性の会話が中心の映画で、みている内に自分も順番待ちをしている女性になったような気持ちになる。長い待ち時間にイラついて店員や周りに当たり散らす人に腹がたち、銃声や爆撃の音に緊張し怯え恐怖を感じた。壁を隔てた向こう側には戦火が広がり、銃声や爆撃の音が鳴り響き、運が悪ければ自分も大切な人も死んでしまう。ガザだけでなく紛争がある地域に住む人々はこういう日常の中で生きてるのかと思うと辛すぎる。

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脱毛担当のスタッフが仕事中何度も何度も恋人に電話をすることが不快で気になったけど、自分が戦時下に恋人が危険に晒されてる状況で仕事をしている人間の心情を想像したこともなかったことに気が付いた。今ならあの状況に置かれたら恋人に安全なところにいて欲しい、安否を確認したいと思うのは自然なことだと思う。

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離婚調停中の女性とDVを受けている女性この二人がかなり狂ってた。不愉快な人間だと思いながらみてたけど二人には二人の背景があって、人を不愉快にさせる行動をしないと自分を保っていられないんだろうなと思うと辛くなった。離婚調停中の女性は下品で自分勝手。DVを受けている女性は薬物(何の薬物かは不明)に依存し、精神状態が異常だった。出てくる言葉のほとんどが人を攻撃するような言葉で驚く。この映画、女性達の会話の内容はほぼ男性への愚痴や苦言。パレスチナでの女性の地位がどんな感じなのかわからないし、戦時下の緊張状態での人間の心情はわからないけど一部女性として共感できる感情はあった。

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イスラムユダヤの文化がわからずライオンの下りにどんな意図があるのか理解出来なかった。もっとたくさん知らなきゃいけないことがありもっとたくさん勉強しないといけないと思う。今年はインド映画ばかりじゃなくて色々な国の映画をみたい。

 

追加

パレスチナガザ地区はなぜ「世界最大の監獄」になったのか?|ゼロから問題を解説 https://courrier.jp/news/archives/89156/

ガザについてこの記事がすごく理解しやすかった。