payasamhanakoの日記

インド映画とNetflixの感想。ICSIの備忘録。

Shree 420(邦題:詐欺師)

「Shree 420(邦題:詐欺師)」

《あらすじ》

孤児院で育ったが正直者で学のあるRajは成功を夢見てBombayへ。そこで下町の貧民と仲良くなり、教師をしてるVidyaと恋に落ちる。悪どいMayaとSethに騙され詐欺師として金儲けさせられると、Rajは次第に金に目が眩み正直さを忘れてしまう。貧民層への詐欺を仕組まれるとRajは自分を取り戻し…

 


Bombay Talkiesのラスト"Apna Bombay Talkies"で楽しそうに歩くRaj Kapoorが気になってみた映画。

タイトルの「420」の数字はインドの刑法420条が詐欺罪であり、そこから取ったよう。


主人公のRajを演じるRaj KapoorはRishiさんの父で、Ranbirの祖父。笑った時の口元はRishiさんで、クリッとした眼をする時はRanbirにみえる。コミカルな演技、handsomeな容姿にすごく惹かれる。

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話の芯にあるのは「金に目を眩ます事なく、正直な心を忘れずに」ということ。

1955年の映画で、チャップリンを意識してるのがみてわかる。コミカルさとRajの風貌からなんだか日本の寅さんを想起させる。

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メインソングは"Mera Joota Hai Japani"で、タイトルからわかるようにに「日本の靴」という歌詞が出てくる。

劇中には日本と遠距離電話をするシーンもあるが、実際には認識が中国と混じってる。具体的にはRajが「おはようございもす。」と日本語を話したかと思えばそれ以降の台詞は中国語だった。

Shree 420 - Mera Joota Hai Japani - Mukesh - Lata Mangeshkar https://youtu.be/TdQwPwmsUC0


1955年から少し前に「ローマの休日(1953)」、「麗しのサブリナ(1954)」が公開されている。(インドで公開されてたかは知らない。) 

Mayaの髪型とファッションはオードリーを真似たものに見えたけど、悪者にオードリーの格好を取り入れるのは何となく疑問に感じるし、単純にそういうファッションが流行った時代だっただけなのかも。

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前述のメインソングからして多国籍な文化を取り入れているのがよくわかるし、劇中でもあらゆる場面に他国の名前が出てくる。

音楽もかなり欧米風(メロディが欧米なのに楽器でインド感が出てる)だし、ダンスも多国籍。社交場のダンスはクラシックバレエをベースにフラメンコ、フレンチカンカンの要素もあるように思った。

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映画をみていて1950年代のインドについて知りたいと強く感じた。この時代は、欧米の映画をみてもベースはラブコメだけど大切なことを伝えていて少し物悲しいって映画が多い。「Shree 420」もこれ。世界的にこういう映画が作られていたこの時代の背景を知りたいなあ。また世界史のお勉強したい。


「Shree 420」は日本でもヒットしたSRKの「ラジュー出世する」の原版のよう。ナマステボリウッドの記事に色々解説がある。

http://www.namast-e-bollywood.com/review/5005.html