はな子日記

インド映画とNetflixの感想。ICSIの備忘録。

Extremis(邦題:最期の祈り)

「Extremis(邦題:最期の祈り)」

〈あらすじ〉

ICUで最期の決断に迫られる患者と家族、医師。その決断には精神的苦痛や倫理的な苦悩が伴う。Netflixオリジナルショートドキュメンタリー。

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24分とかなり短い。患者と家族だけでなく医師の苦しみも映っていてよかった。

このドキュメンタリーで主に撮影されていた患者は2名いて、その内1名は筋ジス末期の患者。患者はICUに入る以前から延命を望んでいないとのことだった。きっと皆んなが患者本人の意思を尊重したいと思ってはいても、いざ呼吸器を外すとなると迷いが生じる。この先死を免れることはできないけど、死の選択は取り返しがつかないことだから慎重に行わなければならない。

本人の意識レベルはどうなのか。以前から延命を望んでいなかったとしても、いざその状況になった時本人はどう考えているのかわからない。もしかしたらやっぱり生きたいと願うかもしれない。優しい家族に囲まれて、限られた時間の中でゆっくりと自分の意思を伝える患者。患者本人と家族にとって最善の選択が出来ていたのなら良かったなと思った。


わたし自身は自分の身に何かあった時絶対に延命をしたくないと思っている。呼吸器はもちろんつけたくないし、胃管、胃瘻全て行いたくない。輸液だけで自然に死にたい、苦しいのは嫌だから命が短くなる可能性が生じようが鎮静して欲しい。そう思って生きてきたけど、実際これも状況によりけりなのかもしれない。いくら今こう考えていても状況によってはどうにかして生きたいと思うかもしれない。劇中の38歳で孫が生まれたばかりという女性をみていてそう思った。子どもが出来たらまた考えが変わるんだろうな。

なんにせよ最期のあり方については家族としっかり話すようにしたい。こういう話題になると躊躇する人もいるけど、自分の理想の最期はしっかり考えて大切な人に伝えておいた方がいい。